活動報告

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三浦半島黒崎の鼻で秋の植物観察
2025.10.7


ワダン

 朝のニュースでは終日曇りとの天気予報をよそに、秋晴れとなった京浜急行の三崎口駅に、会員以外の一般参加者7名を含む総勢35名が集まった。バスに乗車し、宮田バス停で下車。路傍に生えたハイニシキソウ、オヒゲシバの仲間などを見て歩くこと40分で海岸の北側入り口に到着した。ここから樹木の中を抜けると黒崎海岸だ。黒崎の鼻とは、この黒崎海岸に突き出た岬のことをいう。
 海岸に出た途端、各自気になる植物の観察を始めた。最初に勝山会長のお話にあったとおり、海蝕崖、ゴロゴロした岩、砂浜、岩礁と狭い範囲に多様な環境が連なっていて、崖の斜面にはハマカンゾウや既に果実を付けたスカシユリ、ハチジョウススキ、崖の麓付近にはワダン、ハチジョウナ、イソギクなど、岩から砂浜へ続く場所にはハマゼリ、ハマタカトウダイ、ソナレムグラ、ハマボッス、砂浜にはオカヒジキなどがあった。気づくと、空には雲が広がり、心地の良い観察日和だ。海を見ながらの昼食のあとは、岬の南側を観察した。北側にあったのとは別のヤリテンツキなど数種類のカヤツリグサ科がそこここにあり、興味深かった。また、花は終わっていたが、ハマゴウの群落も素晴らしかった。帰りはハマシャジンの照りのある葉などを確認しながら、三浦半島特有の畑の中の道に出て解散となった。(佐竹 記)

■当日観察した植物
〇カニクサ科:カニクサ、〇オシダ科:ヒメオニヤブソテツ、アスカイノデ、〇コショウ科:フウトウカズラ、〇クスノキ科:ヤブニッケイ、タブノキ、シロダモ、〇ユリ科:スカシユリ、〇ワスレグサ科:ハマカンゾウ、〇ヒガンバナ科:タマムラサキ、〇クサスギカズラ科:ツルボ、〇ツユクサ科:ツユクサ、トキワツユクサ、〇カヤツリグサ科:ヒゲスゲ、コゴメスゲ、コウボウシバ、センダイスゲ、イガガヤツリ、クグテンツキ、ヤリテンツキ、イソヤマテンツキ、ヤマイ、〇イネ科:チョウセンガリヤス、オガルカヤ、メヒシバ、コメヒシバ、オヒシバ、ケカモノハシ、ハチジョウススキ、チヂミザサ、コススメガヤ、シマスズメノヒエ、スズメノヒエ、タチスズメノヒエ、アイアシ、アキノエノコログサ、キンエノコロ、ハマエノコロ、エノコログサ、セイバンモロコシ、シバ、〇キンポウゲ科:アキカラマツ、〇ベンケイソウ科:タイトゴメ、〇マメ科:ヤブマメ、コマツナギ、ハイメドハギ、ネコハギ、ミヤコグサ、クズ、タンキリマメ、ヒロハクサフジ、ナンテンハギ、〇ヒメハギ科:ヒメハギ、〇バラ科:ヒロハノカワラサイコ、テリハノイバラ、ワレモコウ、〇グミ科:マルバアキグミ、〇イラクサ科:ナガバヤブマオ、ラセイタソウ、〇ウリ科:アマチャヅル、〇ニシキギ科:ツルオオバマサキ、〇トウダイグサ科:ハマタカトウダイ、コニシキソウ、ハイニシキソウ、アレチニシキソウ、アカメガシワ、〇キブシ科:キブシ、〇タデ科:ママコノシリヌグイ、〇ナデシコ科:ハマナデシコ、〇ヒユ科:オカヒジキ、〇ハマミズナ科:ツルナ、〇サクラソウ科:ハマボッス、〇アオキ科:アオキ、〇アカネ科:ソナレムグラ、〇キョウチクトウ科:イヨカズラ、〇ヒルガオ科:ハマヒルガオ、マメアサガオ、〇モクセイ科:オオバイボタ、〇オオバコ科:ヘラオオバコ、〇クマツヅラ科:イワダレソウ、アレチハナガサ、〇シソ科:クサギ、ハマゴウ、〇キキョウ科:ハマシャジン、〇キク科:ハマコンギク、イソギク、ワダン、アメリカタカサブロウ、イヌキクイモ、ハマグルマ、セイタカアワダチソウ、ハチジョウナ、イガオナモミ、オオオナモミ、〇ガマズミ科:ガマズミ、〇スイカズラ科:スイカズラ、ソナレマツムシソウ、〇トベラ科:トベラ、〇ウコギ科:メダラ、〇セリ科:アシタバ、ツボクサ、ハマゼリ、イブキボウフウ、ボタンボウフウなど

ハマカンゾウ
ヤリテンツキ
ハマシャジン

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