前の週からの移り変わる天気予報にヤキモキしながら、当日のを迎える。集合場所の小田原駅には、会員が続々集合し、バス会社の係り員から、「ワンデーバスフリー」を購入。事前に依頼していなかったこともあり、フリー券が不足するなど混乱したものの、予定どおり9時10分発の伊豆箱根バス「箱根園」行きに乗車する。箱根園で、会長ほかの自家用車で参加の会員も合流し、各自、ロープウェイの往復券を購入し、11時00分発のロープウィエイに乗るも、混雑のため、3名ほどが後発の便になる。ちょっと慌てたが、それでも通常20分間隔のところ、混雑のためか10分後に次便が出るとのことで一安心。頂上駅で、今日の担当や行程を説明している間に全員集合し、11時20分観察開始となる。割と涼しい。
まずは、頂上駅周辺で、フジイバラやハコネギク、ハコネアザミ、ハコネトリカブトなどについて、会長の解説を聴く。ハイキングコースへの分かれ道を少し行き過ぎた場所、「富士ノガク」はそっちのけで、 ハコネコメツツジを観察し、トクガワザサとアズマザサの詳しい解説がある(いきなりちょっとマニアック)。その後、元のハイキングコース入口へ戻り、鞍部へと向かう。少し道が悪い中、下り坂でもあり、列が長くなり、会長の話もとぎれとぎれにしか聞こえなくなる。運営委員の「後ろにも」の声で、前方の運営委員から、メギやリョウブ、ミヤマイボタなどなどの声が聴こえ、数分遅れで実物にお目にかかる。山道での観察会の課題である。途中、林内では、カミヤマシロヨメナやイヌヤマハッカなどを堪能し、ヤマグルマの大木に出会い、鞍部が近づいてきたかな、というところでコフウロやミヤマタニタデを観察する。鞍部直前で、ウスユキムグラを観て、13時前という昼食時間をずいぶん過ぎたところで、ようやく鞍部に到着し昼食となる。最初は涼しく感じたが、時に蒸し暑くも感じた。
昼食後は、少し坊が沢への下り道に足を伸ばし、駒ケ岳の岩場を遠望し、オオバイケイソウの花跡(果実?)をみつけ、前にはハコネグミの大木があったという勝山会長の話を聴いたところで引き返し、鞍部を通り、駒ケ岳頂上方面へ。往きに通り過ぎた山頂への分かれ道で山頂に向かう。途中、霧(雲?)が出て、会員の姿が見えにくくなる一幕もあったが、箱根神社の元宮を通り、「海ノニワ」で一端解散し、ロープウェイの頂上駅へ。少し慌てたが15時20分のロープウェイ、15時35の小田原駅行のバスと、順調に帰路に着いた。(田中 記)
■当日観察した植物 ※詳細は年報に記載
シシガシラ科:シシガシラ、メシダ科:ヘビノネゴザ、ウラボシ科:ヒメノキシノブ・ミヤマノキシノブ、キンコウカ科:ノギラン、シュロソウ科:オオバイケイソウ、カヤツリグサ科:ミヤマカンスゲ・イトスゲ・ハコネイトスゲ、イネ科:トクガワザサ・アズマザサ・ヒメノガリヤス、メギ科:メギ、タデ科:タニソバ・ミヤマタニソバ、キンポウゲ科:ハコネトリカブト、バラ科:オヤマシモツケ・バライチゴ・フジイバラ・サンショウバラ、グミ科:マメグミ、オトギリソウ科:ハコネオトギリ、アカバナ科:ミヤマタニタデ、アジサイ科:ツルアジサイ、ツバキ科:ヒコサンヒメシャラ、ハイノキ科:タンナサワフタギ、リョウブ科:リョウブ、ツツジ科:アセビ・ハコネハナヒリノキ・ハコネコメツツジ、アカネ科:ウスユキムグラ、リンドウ科:センブリ・リンドウ、モクセイ科:ミヤマイボタ、シソ科:イヌヤマハッカ・イヌトウバナ、キク科:ハコネアザミ・マルバダケブキ・ハコネギク・カミヤマシロヨメナ、ウコギ科:ヒメチドメ、セリ科:イワニンジン