当日のコース
JR町田駅…町田バスセンター12番乗り場…(多摩丘陵病院行き・神奈川中央バス) 結道バス停…神明谷戸…五反田谷戸…こうせん…万松寺谷戸…小野路宿里山交流館 …小野神社前…(神奈川中央バス)…小田急線・鶴川駅 or[小野神社前…(神奈川中央バス)…多摩センター駅]
当日は、45名の参加者(会員41、一般4)が、少し暑い日差しの下、新緑の図師小野路歴史環境保全地域をのんびりと植物観察を楽しむことができた。
ここ図師小野路は、昭和53年4月30日に東京都の条例により、歴史環境保全区域指定をうけ、昔ながらの谷戸田の農村風景が残る東京近郊では貴重なところだ。団体で利用するには、事前に東京都への届が必要で、自然環境保護のため通行ルートにも制約があるので注意が必要。
午前10時過ぎ、結道のバス停から神明谷戸に向かって歩き出す。神明谷戸にはヤマツツジ、ムラサキサギゴケ、ミツバチグリ、カキドオシ、ハンショウヅル等の花や、ワラビやトウゲシバ群落を観察しながら奥のため池までiく。歴史環境保全地域の看板が立っているところでUターンし、引き返す途中、五反田谷戸に行く林道を登る。林道には、ミヤマナルコユリの花、サルトリイバラの果実、モウソウチク、ヤブコウジなどを観察して五反田谷戸につく。五反田谷戸の桜は、映画「蝉しぐれ」や「たそがれ清兵衛」などのロケ地ともなった名桜で、地元では畔桜と呼ばれている巨木だ。
桜の木蔭などで昼食後、周辺をゆっくりと観察。丘の斜面などには、草刈りを免れたヒメハギ、マルバウツギ、タツナミソウ、カナビキソウなどの花や、シバヤナギ、アリノトウグサなど多様な植物があり面白い。
その後、こうせん塚のスダジイの巨樹を目指して再び林道に入る。ヤブムラサキ、リョウブ、エンコウカエデ、アワブキ、サイハイラン、チゴユリ、ササバギンランなどを観察し、この地域の管理組合事務所の横を通り、しばらく行くとケヤキの枝にヤドリギの大きな塊が目に飛び込んでくる。路傍にミヤマナルコユリ、タマノカンアオイ等を見ながら万松寺谷戸へ下る。万松寺谷戸では、オオフサモ、ムラサキサギゴケ、コウヤワラビ、オオジシバリ、キツネアザミ、カツラ、オニグルミなどを観察。ゴールの小野路宿里山交流館で、ゆっくりと休息する予定だったが、既に先着の団体で満席だったので、小野神社前バス停で小田急鶴川駅方面と多摩センター駅方面に帰る組に別れ、15時少し前に解散。季節を変えて、また訪れたい地域だ。(写真:篠原、渡辺/ 報告文:辻)
指導:長谷川義人顧問
担当:辻和男、佐々木あや子、篠原康之、巣山紘子