活動報告

活動報告一覧へ戻る

図師小野路歴史環境保全地域 植物観察会
2015.5.10
 

 当日のコース
 JR町田駅…町田バスセンター12番乗り場…(多摩丘陵病院行き・神奈川中央バス) 結道バス停…神明谷戸…五反田谷戸…こうせん…万松寺谷戸…小野路宿里山交流館 …小野神社前…(神奈川中央バス)…小田急線・鶴川駅 or[小野神社前…(神奈川中央バス)…多摩センター駅]

 当日は、45名の参加者(会員41、一般4)が、少し暑い日差しの下、新緑の図師小野路歴史環境保全地域をのんびりと植物観察を楽しむことができた。
 ここ図師小野路は、昭和53年4月30日に東京都の条例により、歴史環境保全区域指定をうけ、昔ながらの谷戸田の農村風景が残る東京近郊では貴重なところだ。団体で利用するには、事前に東京都への届が必要で、自然環境保護のため通行ルートにも制約があるので注意が必要。
 午前10時過ぎ、結道のバス停から神明谷戸に向かって歩き出す。神明谷戸にはヤマツツジ、ムラサキサギゴケ、ミツバチグリ、カキドオシ、ハンショウヅル等の花や、ワラビやトウゲシバ群落を観察しながら奥のため池までiく。歴史環境保全地域の看板が立っているところでUターンし、引き返す途中、五反田谷戸に行く林道を登る。林道には、ミヤマナルコユリの花、サルトリイバラの果実、モウソウチク、ヤブコウジなどを観察して五反田谷戸につく。五反田谷戸の桜は、映画「蝉しぐれ」や「たそがれ清兵衛」などのロケ地ともなった名桜で、地元では畔桜と呼ばれている巨木だ。
 桜の木蔭などで昼食後、周辺をゆっくりと観察。丘の斜面などには、草刈りを免れたヒメハギ、マルバウツギ、タツナミソウ、カナビキソウなどの花や、シバヤナギ、アリノトウグサなど多様な植物があり面白い。
 その後、こうせん塚のスダジイの巨樹を目指して再び林道に入る。ヤブムラサキ、リョウブ、エンコウカエデ、アワブキ、サイハイラン、チゴユリ、ササバギンランなどを観察し、この地域の管理組合事務所の横を通り、しばらく行くとケヤキの枝にヤドリギの大きな塊が目に飛び込んでくる。路傍にミヤマナルコユリ、タマノカンアオイ等を見ながら万松寺谷戸へ下る。万松寺谷戸では、オオフサモ、ムラサキサギゴケ、コウヤワラビ、オオジシバリ、キツネアザミ、カツラ、オニグルミなどを観察。ゴールの小野路宿里山交流館で、ゆっくりと休息する予定だったが、既に先着の団体で満席だったので、小野神社前バス停で小田急鶴川駅方面と多摩センター駅方面に帰る組に別れ、15時少し前に解散。季節を変えて、また訪れたい地域だ。(写真:篠原、渡辺/ 報告文:辻)

指導:長谷川義人顧問
担当:辻和男、佐々木あや子、篠原康之、巣山紘子

当日観察した主な植物 (花・実などの記録は主なもの)
(記録:佐々木あや子、篠原康之、巣山紘子、辻和男)

ヒカゲノカズラ科:トウゲシバ
ゼンマイ科:ゼンマイ
コバノイシカグマ科:ワラビ
イノモトソウ科:オオバノイノモトソウ
チャセンシダ科:トラノオシダ
オシダ科:リョウメンシダ ・ヤマヤブソテツ・ヤマイタチシダ・ミサキカグマ・トウゴクシダ・ベニシダ・
     オオベニシダ・ヒメイタチシダ・オクマワラビ
ヒメシダ科:ホシダ・コハシゴシダ・ゲジゲジシダ・ヒメシダ
イワデンダ科:シケシダ・イヌガンソク・コウヤワラビ
ウラボシ科:ノキシノブ
アカウキクサ科:オオアカウキクサ
スギ科:スギ
ヒノキ科:ヒノキ
オモダカ科:ナガバオモダカ
イネ科:ヌカボ・スズメノテッポウ・カズノコグサ・カモジグサ・トボシガラ・ムツオレグサ・ドジョウツナギ・
    ケナシチガヤ・クサヨシ・ヨシ・ミゾイチゴツナギ・イチゴツナギ・ネズミノオ・カニツリサ
タケ科:モウソウチク・アズマネザサ
カヤツリグサ科:マツバスゲ・ヒメカンスゲ・シラスゲ・マスクサ・カワラスゲ・ヒカゲスゲ・ ゴウソ・
        ミヤマカンスゲ・コジュズスゲ・アゼスゲ・モエギスゲ
サトイモ科:ショウブ・カラスビシャク
イグサ科:イ・コウガイゼキショウ・スズメノヤリ
ユリ科:ウバユリ・ホウチャクソウ・チゴユリ・オオバギボウシ・ヤマユリ・ヒメヤブラン・ジャノヒゲ・
    ナガバジャノヒゲ・オオバジャノヒゲ・ナルコユリ・ミヤマナルコユリ・アマドコロ・サルトリイバラ・
    ホトトギス
アヤメ科:ニワゼキショウ
ラン科:ギンラン・キンラン・ササバギンラン・サイハイラン・オオバノトンボソウ
センリョウ科:フタリシズカ
ヤナギ科:アカメヤナギ・ネコヤナギ・イヌコリヤナギ・(ヒロハ)シバヤナギ・タチヤナギ
クルミ科:オニグルミ
カバノキ科:ハンノキ・クマシデ・アカシデ・イヌシデ
ブナ科:クリ・スダジイ・クヌギ・アラカシ・シラカシ・ウラジロガシ・コナラ・ツクバネガシ
ニレ科:ケヤキ
クワ科:ヤマグワ
ビャクダン科:カナビキソウ
ヤドリキ科:ヤドリギ
ウマノスズクサ科:タマノカンアオイ
タデ科:ミゾソバ・スイバ・ナガバギシギシ・ギシギシ
ナデシコ科:オランダミミナグサ・ノミノフスマ・ウシハコベ・コハコベ
カツラ科:カツラ
キンポウゲ科:イヌショウマ・ハンショウヅル・センニンソウ・ケキツネノボタン・タガラシ・キツネノボタン・
       アキカラマツ
アケビ科:ミツバアケビ
メギ科:ヒイラギナンテン・ナンテン
モクレン科:ホオノキ
クスノキ科:クロモジ・シロダモ
ケシ科:シラユキゲシ
アブラナ科:ナズナ・タネツケバナ・ミチタネツケバナ・オランダガラシ
ユキノシタ科:ウツギ・マルバウツギ
バラ科:ヘビイチゴ・ミツバツチグリ・オヘビイチゴ・イヌザクラ・ウワミズザクラ・ノイバラ・アズマイバラ・
    クサイチゴ・モミジイチゴ・ワレモコウ・コゴメウツギ
マメ科:ネムノキ・ゲンゲ・クズ・クスダマツメクサ・フジ
フウロソウ科:アメリカフウロ
ミカン科:サンショウ
ニガキ科:ニガキ
ヒメハギ科:ヒメハギ
ユズリハ科:ユズリハ
トウダイグサ科:タカトウダイ
アワゴケ科:ミズハコベ
ウルシ科:ヌルデ
モチノキ科:イヌツゲ
ニシキギ科:ニシキギ・コマユミ・マユミ
ミツバウツギ科:ゴンズイ
カエデ科:ウリカエデ・イロハモミジ・エンコウカエデ
アワブキ科:アワブキ
クロウメモドキ科:クマヤナギ
ブドウ科:ツタ
ツバキ科:ヤブツバキ・ヒサカキ
キブシ科:キブシ
ジンチョウゲ科:コガンピ
アリノトウグサ科:アリノトウグサ・オオフサモ
ウコギ科:ウド・タラノキ・キヅタ・ハリギリ
セリ科:ノダケ・セリ
ミズキ科:アオキ・ハナイカダ・ミズキ
リョウブ科:リョウブ
ツツジ科:ネジキ・アセビ・ヤマツツジ
ヤブコウジ科:マンリョウ・カラタチバナ・ヤブコウジ
サクラソウ科:オカトラノオ
カキノキ科:カキノキ
エゴノキ科:エゴノキ
モクセイ科:アオダモ・マルバアオダモ・ネズミモチ
リンドウ科:コケリンドウ
キョウチクトウ科:テイカカズラ
クマツヅラ科:ムラサキシキブ・ヤブムラサキ
シソ科:トウバナ・カキドオシ・ヒメオドリコソウ・オカタツナミソウ・タツナミソウ
ゴマノハグサ科:ウキアゼナ・ムラサキサギゴケ・サギゴケ・タチイヌノフグリ
アカネ科:ヤエムグラ
スイカズラ科:ウグイスカグラ・スイカズラ・ガマズミ・コバノガマズミ
キキョウ科:ツリガネニンジン
キク科:オオブタクサ・ヨモギ・ノアザミ・ハルジオン・ヒヨドリバナ・ハハコグソ・キツネアザミ・オオジシバリ
    ニガナ・イワニガナ・フランスギク・カシワバハグマ・コウヤボウキ・フキ・コウゾリナ・オニノゲシ・
    ヒメジョオン・ヤブレガサ・カントウタンポポ・オニタビラコ


ハンショウヅル
タツナミソウ
ヒメハギ
タマノカンアオイ

活動報告一覧へ戻る