活動報告

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「 小 石 川 植 物 園 」 観 察 会
2011.8.19
2012.2.11更新
 

 この観察会は年間の研修計画に加えて、臨時に企画した小石川植物園での勉強会を実施しました。
通称小石川植物園の正式名称は、東京大学大学院理学系研究科附属植物園小石川本園の施設です。今からおよそ300年前、徳川幕府が設けた小石川御薬園は、約100年前東京大学附属植物園になりました。1897年から1935年の間は理学部植物学教室が置かれ、ここで植物学の研究と教育が行われました。また、日本植物学会が1883年に誕生したのもこの植物園でした。このように、日本の近代植物学の初期の歴史はこの植物園でつくられました。敷地は161,588uで、300年の歴史に支えられて落ち着いた植生を保っています。温室などの施設も含めて約4,000種の植物を栽培しています。本館には、理学部所蔵の標本のうち約半数の70万余点と関連図書2万余冊が収蔵され、自然史に関する研究や教育に活用されています。なお、栃木県日光市に分園があり、高山植物や冷温帯性の植物が植栽されています(この項「小石川植物園案内」による)
 このような歴史ある植物園で、じっくり勉強しようと企画しましたが、当日はあいにくの雨で、それも上がる見込みのない最悪の天候になってしまいました。それでも15名の熱心な会員が参加されました。参加者と相談し先ず温室(小笠原の植物)を中心に観察することにしました。
 その後、柴田記念館の展示室の見学、シダ園での観察をして、昼食をとり、12時30分、園内の自由観察に切り替え解散しました。当日の参加者は15名でした。(報告:堀川美哉)

当日観察した主な植物 (花・実などの記録は主なもの;温室で観察した主な植物)(記録:堀川美哉)
東洋のガラパゴスといわれる小笠原の植物
◇リュウビンタイ科:リュウビンタイ
◇イノモトソウ科:ハチジョウシダ
◇ウラボシ科:ホソバクリハラン
◇タコノキ科:タコノキ
◇ラン科:アサヒエビネ・オガサワラシコウラン・チクセツラン・ムニンシュスラン・キンギンソウ・ムニンボウラン・ハハジマホザキラン・シマツレサギソウ
◇コショウ科:シマゴショウ・タイヨウフウトウカズラ
◇クワ科:オオトキワイヌビワ
◇イラクサ科:オガサワラモクマオ・セキモンウライソウ
◇キンポウゲ科:ムニンセンニンソウ
◇トベラ科:ハハジマトベラ・シロトベラ・オオミトベラ・コバトベラ
◇バラ科:タチテンノウメ・シラゲテンノウメ・チチジマキイチゴ
◇ミカン科:イワザンショウ
◇モチノキ科:ムニンイヌツゲ
◇ニシキギ科:ヒメマサキ
◇ホルトノキ科:シマホルトノキ
◇ツバキ科:ムニンヒサカキ・ムニンヒメツバキ
◇キブシ科:ナガバキブシ・ハザクラキブシ
◇ジンチョウゲ科:ムニンアオガンピ
◇グミ科:オガサワラグミ
◇ヒルギ科:オヒルギ
◇フトモモ科:ヒメフトモモ・ムニンフトモモ
◇ノボタン科:イオウノボタン・ハハジマノボタン
◇ウコギ科:ムニンヤツデ
◇ツツジ科:オガサワラツツジ(ムニンツツジ)・ムニンシャシャンボ
◇アカテツ科:ムニンノキ
◇ハイノキ科:ウチダシクロキ
◇モクセイ科:ムニンネズミモチ
◇クマツヅラ科:ウラジロコムラサキ・シマムラサキ・オオバシマムラサキ
◇シソ科:シマカコソウ・ムニンタツナミソウ
◇アカネ科:オガサワラクチナシ・ムニンハナガサノキ
◇スイカズラ科:トキワガマズミ
◇ウリ科:ムニンカラスウリ
◇キキョウ科:オオハマギキョウ
◇キク科:オガサワラアザミ・ヘラナレン・ツルワダン
その他のもの
◇ヒカゲノカズラ科:ボウカズラ(ニカラグア〜パナマ原産)
◇レースソウ科:レースソウ(マダカスカル原産)
◇コショウ科:コショウ(インド〜セイロン原産)
◇ウツボカズラ科:ウツボカズラの1種(熱帯アジア原産)
◇タヌキモ科:ウサギゴケ(インド〜セイロン原産)


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