活動報告

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講 演 会
2011.2.20

講演;切れもの分子を自然に求めて−生物の多様性と医薬リード−
(慶應義塾大学理工学部 教授 上村大輔)

 曇天の寒い中、会員および一般方が多数聴講に集まりました。講演は先生が化学を志すきっかけとなった、故郷岐阜県郡上郡白鳥町石徹白小学校、名古屋の高校、大学それぞれの時代で影響をあたえた先生方のエピソードから始まりました。続いて観葉植物ハナキリンの有毒物質ミリアリンA、イワタイゲキのジテルペン類、生薬甘遂の有毒物質等について解り易く解説していただきました。

 

 

 生物現象鍵物質、紅麹菌の生産する物質、ゴキブリの性ホルモン、ミツバチを食べるハチ、ギンコランド、昆虫の変態に関わる化学物質、Florigen(花成ホルモン)、Florigen−光周性、植物の光周性、Florigen検定植物、Florigen候補化合物、Florigen(花成ホルモン)、Florigen−最近の研究、開花に伴う香気生成・発散機構および開花機構の分子レベルでの解明(渡辺修治)、塊茎形成および花芽形成に関わるシグナル物質(吉原照彦)、花の香り、植物の運動と「記憶」に関与する化学物質(上田実)、植物の運動と「記憶」に関与する化学物質(上田実)、究極の鎮痛剤モルヒネ、強力なペプチド毒コノトキシンをもつハブ貝、マルコ・ポーロの山の老人インド大麻、古代の覚せい剤ハオマ種、フロイト博士の失敗、フグ毒テトロドキシン、麦角の幻覚剤、細胞科学の展開によるアジサイの花色変異機構の解明(近藤忠雄)…。その他動物、海洋生物、魚類、菌根菌等の生物活性物質と天然毒について講義を受けました。

 

 最後にノーベル賞受賞者の野依良治博士、下村脩博士との関わりおよび各褒章についてエピソードをまじえたお話を予定時間を超えて好評裡に終えました。(渡辺重彦・記)

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